なぜ沖縄なのか?


東南アジアは自然史科学の国際的研究拠点の空白地帯

 

 ヨーロッパは主にアフリカ、アメリカは主に南北アメリカ及び太平洋および大西洋地域を対象に、それぞれの国立自然史博物館が自然史科学研究を進めてきました。しかし、東・東南アジア地域は大型の自然史博物館が存在しない空白地帯です。そのため、日本はもとより、東・東南アジアの自然史科学研究体制は不十分でした。

なぜ沖縄につくるべきか

 

 東・東南アジアは、開発や自然破壊が急速に進行しているので、自然環境保全のためには、本格的な自然史研究を進めなければなりません。沖縄はそのために最適の立地です。

 

◇その1 豊かな生物多様性

 沖縄県は、世界自然遺産に登録された生物多様性の豊かな地域であることから、自然史科学の調査研究を行う↑で立地的に優れています。

 

◇その2 地理的環境とネットワークの優位性

 沖縄は、東アジアの中心に位置していて、東アジアや東南アジアの主要都市へも飛行機で数時間の圏内にあることから、アクセス性が高く、更に、生物相に類似性があるため共同研究を推進しやすい環境であり、自然史研究の拠点としてネットワーク形成の点からも優位性があります。

 

◇その3 災害時におけるバックアップ機能としての優位性

 沖縄は、本土から遠く離れているため、本土と同時に地震や津波等により被災するリスクは低いと考えられることから、災害時における標本等のバックアップ機能に優れています。

 

◇その4 情報発信拠点としての優位性

 国立自然史博物館は、研究成果を活用した展示等により、多くの人々に自然史に関する教育・普及を行うことが大きな役割となっていますが、毎年、多くの観光客が訪れる沖縄県は、情報発信拠点としても優位性があります。

沖縄に設置されるメリット

 

 国立自然史博物館が沖縄県に設置されることで、以下のことが期待できます。

 

◆生物多様性の豊かなや重要性が多くの人に発信され、

 自然環境の保全を推進できる

 

◆子どもたちの自然史科学に対する関心を高め、

 学力向上に繋がることが期待できる

 

◆沖縄観光の魅力の強化、県経済への波及効果が期待できる